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色彩感覚にチャレンジ
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2014年FIFAワールドカップがブラジルで行われ、いよいよ決勝トーナメントが始まりました。日本が敗れて見る事をやめてしまった人たちもいると思いますが、今回のブラジルワールドカップのロゴマークは大変よくできているなと見る度に思ってしまいます。
ブラジルカラーの緑と黄色を使い、誰が見ても「ブラジル」とわかる。さらになんとも言えない曲線の使い方がさらにブラジル感を出していると思いませんか。
もしあの曲線がキレイ過ぎたらブラジル感が出せなかっただろうし、汚すぎても何か分からない。本当に絶妙なバランスで出来上がっているロゴマーク。
しかし、これが日本で開催されたワールドカップで使用されていればまったく何にも感じなかった…むしろ違和感を感じていただろうと思います。色合い、曲線の使い方など日本「らしく」ない。
そしてこの「らしさ」こそがロゴを制作するうえで非常に重要です。ロゴを制作するときに良く言われることでもあるのですが、「かっこよく」してほしいとか「どこかの有名ブランドっぽく」してほしいなどなど…しかし、これらのキーワードはロゴ制作において不必要です。それでは「らしさ」などまったく出せません。
一流のデザイナーであれば、本当にかっこよい店であればかっこよいロゴを制作するであろうし、どこかの有名ブランドっぽくと言われる側のロゴを制作すると思います。それはなぜか「らしさ」を理解しているからです。そして「らしさ」を探し出すために、ヒアリング何度も行い、そこから得られたヒントをさらに深く掘り下げ、コンセプトを作り上げていきます。
これは職業病かもしれませんが、ロゴマークを見るときはそのような背景を勝手に想像しながら、「私ならこのようなコンセプトで、このような形のロゴマークにするだろう」とか考えたりしながら…
この機会に一度、日本が負けて決勝トーナメントを見ていない方は、過去のワールドカップのロゴを見るのも面白いかもしれません。少し話は変わってしましますが、あのワールドカップのトロフィーは3代目のトロフィーです。